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2012年4月23日 (月)

ヒューマンエラーの心理学とは(新第2回)

第一回のセンスに続き今日はキャッシュについてです。
このキャッシュという言葉はPC用語から取ったものです。


以下がその意味です。
メモリはハードディスクに比べれば何百倍も高速にデータの読み書きが行えるため、使用頻度の高いデータをメモリ内に保持しておくことにより、すべてのデータをハードディスクに置いた場合よりも処理を高速化することができる。この場合、メモリ(に複製されたデータ)がハードディスクのキャッシュである。

データを保存しておくことで以前行った事のある操作を行う際に処理を高速で行うことができるこの機能はとても便利なものです。PCであれば高速でしかも正確な処理を行います。

しかし人間の場合はデータの一部を見て、別の似たデータだと判断してしまったり、そのため同じ処理をしても間違った結果になったり、そもそもデータによって異なる処理内容が必要なときにはデータも違えば処理も異なりどうしてそうなったのかもわからないような結果を生んでしまったりします。

さて具体例の説明に入ります。
前回のようにロープを張る棒がたくさん入ったスタンションカートをまた例に取りましょう。AのカートがいつもBのカートが置いてある位置においてあったとしましょう。
それを遠くから見ていたのでてっきりそのカートをBのカートだと思い込みBエリアのロープを張るようにスタッフに指示を出します。
「あそこにカートがあるのでロープを張ってくれ」
そこでそのカートがAのカートだとわかっているスタッフは
「Aのエリアのロープはすでに張ってある。このカートをって言ったのは確かだから、張ってと聞こえたけど取ってという意味だな」
と勘違いして、すでに張ってあったまだ必要なAのエリアのロープを取ってしまうということになるのです。

ここまでの説明でわかるように、キャッシュとセンスは密接にかかわっている場合が多いです。

純粋にセンスのエラーの例を挙げると、よくお年寄りがめがねをどこに置いたかわからなくなるという場合、これは何か他の動作をしながらあるいは何か考え事をしながら、手元を見ない状態でめがねをおいてしまったのが原因と思われます。センスは五感の情報収集に詳細さを欠くことで起こるのですが、五感の中でも視覚からの情報をに問題がある場合が多いようです。

純粋にキャッシュのエラーの例としては、しょうゆとソースの取り違えの例などが挙げられます。自分の家で容器のキャップの色が赤はしょうゆ、緑はソースである場合、他人の家で食事をするときに、同じ容器を使用しているとつい赤はしょうゆ、緑はソースと思って手を伸ばしてしまう(実際は逆だとしても)という結果になります。(この場合も他人の家であること、テーブルの違いなどまで範囲を広げて考えれば、やはりセンスのエラーが原因にあるともいえます。)

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